診療症例

膀胱結石

膀胱内に結石ができる病気です。結石により膀胱粘膜が傷つき膀胱炎を発症することが一番多い症状ですが、稀に尿道に結石がつまることで尿道閉塞を起こし命に関わることもあります。尿道閉塞のリスクは猫>犬、雄>雌です。結石成分は主に2種類あり、ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)とシュウ酸カルシウムと呼ばれます。結石は単純に1つの成分で構成される事もありますが、ストルバイトとシュウ酸カルシウムが混ざって構成されている場合も多いです。
診断はレントゲン検査や超音波検査で比較的容易に行えます。結石成分は尿検査でわかる場合が多いため尿検査は必ず行う必要があります。
治療は基本的には食事療法となります。ただし、ストルバイトは食事療法で溶かすことができますが、シュウ酸カルシウムは食事療法で溶かすことができないため手術による摘出が必要になる場合もあります。シュウ酸カルシウムの食事療法はこれ以上結石を作らせないことが目的となります。